高齢者の機能訓練ができる！
身体機能が蘇える楽しい運動空間

私は2008年8月に29年間のサラリーマン人生にピリオドを打ち、以前より関心を強く持っておりました介護ビジネスを事業として立ち上げたいと考え2009年9月に㈱ピュア・ビスを設立致しました。

退職後、介護経験を積むため、訪問介護ヘルパーとして脳疾患で後遺症をもたれた82歳の男性の担当につかせて頂いた時 の事です。その方は歌が大好きな方で、「２階にあるカラオケで歌いたいので連れて行ってくれますか・・・」と強く要望されたのです。今迄、一日の大半をﾍﾞｯﾄで過ごされており足腰が弱くなっておられるともあり、転倒の危険性も考えご家族の方やケアマネージャーとも相談のうえお断りしておりました（中略）･･･。 しかし私の顔を見る度にお願いされたのです。
そんなに歌いたいならと、ご本人様へ出来るだけ自分の力で歩く努力をして頂く事をお願いし、ご家族のご理解もあり、ヘルパー 歴1年生の私との二人三脚の歩行練習が始まりました。最初はベットから階段下まで車いすで移動し階段は四つん這いになって20分かけて上られました（歌えずに途中で引き返すこと多々）。
それでも6ヶ月後経過したころには、２歩歩いては、座り込み、また２歩歩いては座り込みと、少しずつでしたが自分の足で歩かれるようになり、階段も手すりを持ち、私が支えてあげ ると立って上られるまでになりました（ご家族の方もビックリです）。

カラオケを歌う時間は少なく3曲程度ですが、一緒になって交互にカラオケを歌いました。お陰様でご利用者様が大好きだった美空 ひばりの” 悲しい酒 ”が私の18番になってしまいました（苦笑）。本来、この方のｻｰﾋﾞｽ提供内容は食事の用意、服薬介助の生活支援等でしたが、私が行く時には、食事・服薬をすまされベットに腰掛けて、カラオケをする準備をしておらる様になりました。

この時の経験から学んだ事は、目的をもって自分の意志で体を継続的に動かす努力を行えば必ず良い方向に進んでいくと言う事でした。この事がきっかけとなり、運動に特化した施設で楽しく継続できる運動を通じ、その方の老いを支援できたらとの思いが施設開設に向けての具体的な行動と変わっていきました。

しかし経験の少ない私が、介護を事業として行うには、ノウハウはどうしたら良いのか？ 人はどうしたらよいのか？ 資金はどうしたら良いのか？ 不安だらけでした。施設開設の思いを行動に移してからちょうど1年になりますが、色々な方のご支援もあり「運動ひろば 愛もっと倶楽部」を2012年5月1日に開設するまでに、こぎつける事が出来ました。ご支援頂きました皆様に心から感謝いたします。

今後、糸島地区の方々に喜んで頂ける施設づくりを心がけ、どれだけ社会貢献できる仕事を展開できるか、高い志を持って運営を 行っていくことが皆様への恩返しと考え、邁進してまいりたいと考えます。